Subscribe to RSS Feed

音と音楽

Feb 15th, 2008 by Kenji

昨日は映画美学校音楽美学講座の特別講義「音と音楽」を受講。講師は高山博

とても良い講義でした。以下感想および、まとめ。

前半はあまりに退屈

内容基本的過ぎて時間の消費にしか感じなかった。中学レベルの物理の話や黄色楽典読めば分かるような話は割愛願いたい。分からん奴は読んでこい、と。しかし驚いた事に分からない者もいるわけで。そっちにレベルを合わせていたのだから我侭は言うまい。

話は調律の話へ

調律の話もまぁまぁ実例交えて面白かったんだけれど、それも読めば良いというような内容のウェートが高い。高山先生もその事は承知していたような発言もあり、生徒の方の知識の底上げの方が課題だろう。とはいえ、実例音源をもっと沢山聞きたかった。ソース集めるのは本読むのより大変なので。ただ、その中でも知らなかった内容もあったりしてダンダン面白くなってきたわけです。

音楽の豊かさとは

後半、色々と話は飛んだが、結局それらの話の行き着く先というのは「音楽の豊かさとはなんぞや」という命題と感じた。音楽はこれまで記号化の一途をたどってきた(多分音楽だけじゃない)。今主流になっている平均律も便宜上、方眼紙的な考え方で構築されたと言えよう。それはある種のデジタル化である。音高もリズムも楽譜によって記号化され、数値化される。方眼の線の交わった所に収束しがち。そんな中で、音楽の本当の豊かさというのは、規定された調律や、時間軸で輪切りにされたリズムからの自由になった表現でもある。PC等で音楽を打ち込むという事が当たり前に行われているが、その場合そこに横たわっている方眼からの「ズレ」という「豊かさ」は工夫しなければでてこない。要するに、今までそこにあった筈の表現が失われがちであり、それを感じとり表現する感性を磨いていこうということだ。

そういった豊かさに欠いた音楽ばかりだとは言わないが、溢れているのは確かだ。そしてそれに触れ続けているのも確かで、そうした感性がにぶっていても何らおかしくはない。というか多分鈍っている。そういう事をもっと意識して表現とは何ぞや、という問いかけを続ける姿勢がクリエイターには必要なんだろう。デジタルがだめとか言わない。高山先生も仰っていたのは「僕デジタル好きやし」という事。So do I. まぁそこは話のレイヤーが若干違ってくるのだけれど。話を戻すと、今ある「記号化が進んだ中で構築された音楽」が駄目とは言えない。そこは価値観だから。価値観というのは流動的なものだから。講義から引用すると「何がいいのか分からなかったけど、ずっと聞いてたら好きになっちゃうんだよね」という事だって往々にしてあるのだから。

結局何が言いたいのかというと、消費されるための音楽を作ることに慣れてしまわずに、表現の場としての音楽作りというのをもう少し意識しなきゃいけないな、という課題を突きつけられた訳です。本当にありがたいメッセージでございます。その他色んなメッセージを受け取りました。

誰かが必死に取り組んでいるもの素晴らしい

自分が価値を見いだせない何かに対して、誰かが必死になって取り組んでいるとする。理解できない。なんじゃこいつは。と思いがちであるが、そういうものは往々にして物凄い何か魅力を持っている事が多い。のだそうだ。ナルホドな、価値観は多様で流動的。自分もそれに触れ続けてやっとそれの良さが分かるのかもしれない。少なくともその人を夢中にさせている何か魅力がそこにはあるはずなのだから。

人が教えを受けているのをみる。

人が教えを受けているのを見る事ができれば、何が悪いのか、何が良いのかという事が非常によく分かる。「「魔女の宅急便」英語版で考察する劇伴 その1」で書いた内容と少し似るが(といって別にどっちが良い悪いという話ではないが)、「なるほど、ソコか」と気付きが起こりやすいのは容易に想像がつこう。

逆に、教えを受けている人がある部分を悪い、と指摘されているけど一体何がどう分からないのかが全く分からない、という場合もある。実はそこが核心/本質だったりする。高みに昇ってやっと分かる善し悪しというか、その分野での価値観が構築されていないと評価すらする事ができない次元のものであるという事だ。

やっぱり時間が少ない

そんな訳で興味深く講義を聞き、質問の時間では一人が質問をした後、ずっと質問時間を独占してしまった。他に手を上げる人もいなかったから別によかろう。それに、質問を最後まで聞かずに話し始める先生も悪い(笑)結局質問は核心まで進めず、講義後直接伺った。もともと21時半までの講義が22時過ぎまで伸びていたわけで。内容をもう少し吟味して欲しかった。事前に必要な知識については、宿題としてでも出しておけば講義の質はかなりあがりそう。その後京橋から杉並まで1時間以上チャリをこいで帰ったら流石に疲れた。

なんか、講義のタイトルをエントリー名にしてしまったが、エントリー内容と噛み合ってないけどまぁいいや。

Tags:

See also [関連記事]:

    None Found

Leave a Reply

 

February 2008
M T W T F S S
« Jan   Apr »
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031